2017年9月7日(木)日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(大ホール)にて持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)が主催するシンポジウム「認知症など高齢社会問題が深刻化する中で持続可能な地域作りに金融機関はどう対応していくのか」にCOLTEMメンバーが参加しました。
このシンポジウムは、COLTEM金融チームが著作した、『実践!認知症の人にやさしい金融ガイド 〜多職種連携から高齢者への対応を学ぶ〜』の出版と連携して行われました。
シンポジウム参加者は150名を超えて、盛況の中始まりました。
当日のプログラムは、下記となっています。
シンポジウムプログラム(敬称略)
司会: 加藤 佑佳 京都府立医科大学大学院医学研究科 精神機能病態学 助教
13:00 シンポジウム趣旨説明
金井 司 三井住友信託銀行(株) 経営企画部 理事・CSR担当部長/21世紀金融行動原則
持続可能な地域支援ワーキンググループ座長
13:05 挨拶 環境省
13:10 挨拶 厚生労働省
13:15 基調講演 高瀬 義昌 たかせクリニック 理事長
13:45 パネルディスカッション その1(*はモデレーター)
「金融機関は認知症顧客とどのように関わっていくのか」
金井 司* 三井住友信託銀行(株) 経営企画部 理事・CSR担当部長
成本 迅 京都府立医科大学大学院 医学研究科 精神機能病態学 教授
椎名 基晴 弁護士(椎名法律事務所)
上林 里佳 社会福祉士((一社)京都社会福祉士会)
田口 さつき (株)農林中金総合研究所 基礎研究部 主任研究員
15:10 パネルディスカッション その2(*はモデレーター)
「認知症700万人時代の地域における金融機関の役割」
小松 紗代子* みずほ情報総研(株) 社会政策コンサルティング部 コンサルタント
高瀬 義昌 たかせクリニック 理事長
名倉 勇一郎 司法書士・行政書士(名倉勇一郎事務所)
藤本 恭成 (株)京都銀行 お客様サービス室 次長
八谷 博喜 三井住友信託銀行(株) プライベートバンク部成年後見・民事信託分野専門部長
16:25 挨拶 奥村 太作 COLTEMプロジェクトリーダー((株)ベネッセスタイルケア執行役員)
シンポジウム参加者からは
- 意思決定のあり方、認知症対応の専門的(医学的)理解、虐待の可能性や連絡、義務(報告)における個人情報保護の課題等勉強に成りました。
- 認知症の実態から金融機関の実務等の実態まで例示があり、勉強になった。
- 医療、法律、介護など、多角的視点からのアプローチが分かり易かった。
- 金融機関は認知症者か否かで白黒つけたがるが、認知症はMCIの期間が長いのでグレー状態での対応が必要、よって意思決定支援によって本人の意向を尊重すべきである。そう言うことを金融機関の職員に分かってもらう点で意義があった。
- 認知症の方の資産が70兆円に達する見込みがある事、相談者としての金融機関の役割が大きい事を初めて知りました。ネット取引等が増えるなかでも、顔の見える関係作りは重要であると感じました。
- 任意後見(見守り契約)、在宅医、信託制度と金融機関との役割等。普段聞く事が出来ないディカッションを聞いて為になった。3割の方々が金融機関に相談すると言う話は、金融機関として真剣に認知症の方々と接しないといけないと言う使命を感じた。
などのご意見を頂きました。
COLTEMが目指してきた、認知症に対して、多職種連携により各分野が連携して社会課題を解決していく必要性を実感させられたシンポジウムでもありました。
また、発売前の 『実践!認知症の人にやさしい金融ガイド』の予約受付コーナーも盛況でした。